去る四月二十九日、叙勲式及び皇居における拝謁にて天皇陛下からお言葉を賜り、身に余る光栄に浴しました。
私は現役時代三十数年に亘り、静岡大学工学部機械工学科において教鞭を取りつつ冷媒や流体の研究を行ってきました。
これらは近代において技術の躍進がめまぐるしい分野であり、また冷媒フロンのオゾン層破壊問題に代表される環境対応への要請にも腐心してまいりましたが、このたびの叙勲という栄誉は、このような研究を取り巻く状況、共同研究された産業界・行政機関の研究者・担当者の皆様、そして身近で支えてくださった多くの皆様のおかげと、深く感謝しております。
記憶をひもとけば、浜松西高時代は天文クラブに所属し当時の先生の勧めもあって、夜の校庭で仲間と共に獅子座流星群を観測し、観測データを研究機関に送ったものでした。かような高校時代の活動が、私が理科系の道に進むきっかけとなったのだと、感謝の念とともに今懐かしく思い出されます。
今後とも浜松西高同窓生の皆様が更なる研鑽を積まれ、社会の様々な方面でご活躍されることを祈念申し上げます。
‘12.07.29 編集委員会