尾上 辰夫さん(高11回) 思いがけない受章で身に余る思いです。
 去る十一月九日国立大劇場での伝達式のあとバスで皇居に参内し、平安の間において天皇陛下に拝謁し、お言葉を賜りました。大学に入学した昭和三十四年四月皇居前広場で皇太子殿下御成婚の馬車行列を遠方より拝見してから、はや五十一年が過ぎ、今皇居で天皇陛下に拝謁しているとは・・・・・夢のようで感無量でした。
 受章は浜松西高校先輩諸氏や同僚など、多くの方々のお力添えのおかげです。
 「授業で勝負する《を合言葉に二十年間教壇に立ってきました。生徒とともに、盆も正月も返上で汗を流した日々が懐かしく思い出されます。その後十六年間、教育委員会と三つの高等学校で勤務させていただきました。「渋柿の渋そのままの甘さかな《。今は渋い柿でも、大切に育てれば、やがてその渋さ故に一段と味わい深い甘さを持った柿になる。そのことを身を以て示してくれた先生方に感謝します。
 この度は同窓会から表彰状並びに記念品をいただき、誠に有り難うございました。七十年の人生の中で浜西卒の持つ意味の大きさをしみじみ思う今日この頃です。

高校11回卒  尾上 辰夫

‘11.03.08    編集委員会