天野浩さん(高31回) ノーベル物理学賞受賞
文化勲章受章 文化功労賞受賞
おめでとうございます
スウェーデン王立科学アカデミーは7日、2014年のノーベル物理学賞を、青色発光ダイオード(LED)を開発した赤崎勇(85)、天野浩(54)、中村修二(60)の3氏に授与すると発表。
低消費電力で長寿命などの利点があるLEDの実用化に貢献し、次世代の光源として普及させた功績が評価された。
LEDは電気を通すことで効率よく発光する半導体素子。赤色、緑色の高輝度LEDは早い段階で作られていたが、波長がより短い青色LEDは、実用に耐える技術の開発は20世紀中は困難といわれていた。青色LEDの開発で赤、緑、青の「光の3原色」が半導体光源ですべてでそろいフルカラー化が可能となり、光ディスクや信号機、照明器具などLEDの利用分野は飛躍的に拡大し、電子産業や情報技術の発展に大きな影響を与えた。
赤崎・天野氏が共同で基盤技術を開発した。授賞式は12月10日に行われる。
政府は24日、平成26年度の文化勲章を電子・電気材料工学の天野浩氏ほか7人に贈ることを決めた。親授式は11月3日に皇居で行われる。
また文化功労者の17人にも同時に選ばれ、顕彰式は4日に東京都内のホテルで開かれる。
浜松西高等学校 校門前に掲げられたお祝いメッセージボード
稲垣訓宏さん(高12回)提供
天野さんと赤崎さんが開発した青色発光ダイオードが輝くお祝い横断幕
近藤哲哉さん (高9回) 撮影
このたびのノーベル物理学賞受賞、誠におめでとうございます。
同じ浜松西高の卒業生から受賞者が誕生したことは、このうえない喜びであると同時に大きな誇りです。また受賞対象となった青色LEDは、日常生活と極めて密接に関わっているということで、失礼ながら、天野教授の存在がとても身近に感じられます。
ぜひ、我々も天野教授を見習い、目標に向かってあきらめることなく粘り強く、地道に取り組む姿勢を持ち続けてまいりたいと思います。
浜松西高校同窓会会長 御室 健一郎 (高16回)
限りある身の力試さん
天野 浩 氏(高31回)のノーベル物理学賞の受賞は、本校関係者はもとより静岡県民全体にとっても、言葉では表現できないほど素晴らしく感動的なニュースでした。
本校では10月8日午前に全校集会を開き、先輩の偉業を讃えるとともに、喜びを分かち合ったところです。集会では、理科の実験で使用する青色LEDを点灯させながら「この小さな青い光は、皆さんにとっては『希望の光』『勇気の光』であり、また、ものづくりを通して発展を遂げてきた浜松市及び県西部地域の人たちにも大きな誇りと自信を与えてくれる光です。・・・(中略)・・・天野先輩は試行錯誤を繰り返しながらも『21世紀への階段(1960;科学技術庁編)』を一歩ずつ登り続け、今世紀初頭の科学技術の夢のひとつを実現してくださいました。
皆さんも、社会の中核として活躍する40年後には、社会の各分野を代表して22世紀初頭の日本の夢を責任持って語れる新しい時代の担い手になっていてほしいと思います。皆さんのこれからの道程は、社会貢献を果たそうとするこころざしの道、22世紀への階段なのだと心に留めて一歩ずつ前進していきましょう。」と期待を込めて生徒たちに語りかけました。
天野さんが座右の銘とする「憂きことのなおこの上につもれかし限りある身の力試さん」(熊沢蕃山)は当時の校長曽根雄一先生が朝礼等の度に引き合いに出された言葉とのこと。この言葉が天野さんの研究に対する姿勢を一貫して支えてきた「西山魂」だったのだろうと思うと大変感慨深いものがあります。
「意欲を持って困難に立ち向かえる西高生」、本校の教育の精神風土とも言える西山魂をこれからも大切にしていきたいと考えています。
県立浜松西高等学校・同中等部校長 同窓会名誉会長 木 村 功
浜松西高31回卒の天野浩君は学生時代、まじめな高校生を絵にかいたような高校生でした。
その彼が西高80周年の記念講演をされた時、白熱電球のエジソンを進化させる世界を変える人物になったんだと感動をしていました。
そしてそんな彼が西高90周年を迎えるこの年にノーベル賞を受賞されたことは同級生としてこの上ない喜びと感動でいっぱいであります。また物つくりの街浜松に新しい歴史を作っていただけたことは浜松西高校のまた浜松市の誇りであります。未来の子ども達に夢を与えてくれて本当にありがとうと言いたいです。
浜松西高校同窓会副会長 薩川 敏 (高31回)
静岡新聞社の許可を得て転載しております。
許可申請にあたり静岡新聞社 浜松総局営業部副部長の影山裕さん(高39回)にお力添えいただきました、
ありがとうございました。